【産後の腰痛予防】骨盤まわりを整える!簡単体操で血流改善

1. 産後ママの腰痛と骨盤の関係

出産後、多くのママが悩まされるのが腰痛です。実はその原因の多くが「骨盤の不安定さ」にあります。妊娠・出産により緩んだ骨盤周辺の靭帯、姿勢の変化、筋力の低下が複雑に絡み合い、腰に負担をかけてしまうのです。本記事では、産後の骨盤に効果があるとされる体操をご紹介します。

骨盤

2. 骨盤「ゆがみ」と「傾き」の違い

よく「骨盤がゆがんでいる」と言われますが、実際には骨盤そのものがねじれて形が変わるわけではありません。正確には、骨盤は“傾く”ことで姿勢や筋肉のバランスに影響を与え、腰痛の原因になるのです。

たとえば、妊娠・出産で腹筋やおしりの筋肉(殿筋群)、骨盤底筋といったインナーマッスル(体の深部にある筋肉)が弱くなると、骨盤が前や後ろ、または左右のどちらかに傾きやすくなります。この傾きが慢性化すると、周囲の筋肉や関節がそのアンバランスを補おうと働き、結果として腰や背中、股関節に負担がかかりやすくなります。

骨盤、前傾、後傾

また、骨盤が前傾すると反り腰になり、腰椎(腰の背骨)に圧力が集中します。逆に後傾すると猫背やぽっこりお腹の原因になるなど、見た目や体調面にも影響を及ぼします。

つまり、「骨盤のゆがみ」という言葉の本質は、筋肉バランスの崩れによる骨盤の“傾き”であり、それを整えることが腰痛予防の第一歩なのです。


3. 骨盤ケアの開始時期と注意点

通常分娩の場合は産後4週目、帝王切開の場合は産後8週目以降に、医師の許可を得たうえで骨盤体操を開始するのが安全です。

骨盤ベルトの併用もおすすめ

  • 起床後や家事中などに短時間装着することで骨盤のサポートになります。
  • 長時間使用は筋力低下を招く恐れがあるため注意が必要です。

4. セルフケア&ストレッチ

【仰向け膝倒しストレッチ】

  1. ①仰向けになり両膝を立てる
  2. ②両膝をそろえたまま左右に倒す(左右10回ずつ)

【キャット&カウ】

  1. ①四つ這いになる
  2. ②息を吸いながら背中を反らせ、吐きながら丸める(10回)

【ドローイン】

①腹式呼吸でへそを背中に引き込むように凹ませて10秒キープ(10回)


骨盤を整えて快適な産後ライフを

産後の腰痛は「我慢すべきもの」ではありません。正しい知識と簡単な運動の積み重ねで、健康な毎日を手に入れましょう。

腰痛は筋肉や骨格の問題だけでなく、ストレスや睡眠不足など原因は多岐にわたります。産後は生活リズムが乱れがちですが、セルフケアの時間を数分でも作ることが予防・改善につながります。

骨盤の歪みや腰痛、産後のお身体に関するお悩みはぜひ当院までご相談ください。専門資格を持つ施術師が丁寧に対応をいたします。